篤姫と世界に一つだけの花

先日、篤姫の「己の心に従って行動せよ。」という行動原理に関して話をした。

この行動原理の基となる価値観は、我々の”外”のどこかに普遍的な真実が存在しているのではないということだ。

逆に言えば、真実はそれぞれの個人の中にある、尊重されるべきは個性だという事にもつながる。

2003年3月に発売され、今世紀最大のヒット曲となったSMAPの「世界に一つだけの花」は、このような”個性主義”の応援歌としてあまりにも大きな影響を社会に与えた。最近では、学校の卒業式などでも歌われるという。
でも、この歌を歌わせて、ハイさようならっていう学校はいいかもしれないが、現実社会は、この歌のようにはいかない。(元々、花屋の店先に並んでいる花は品種改良をされ、間引きを逃げ抜けたエリートじゃないかっていう批判もある。)

先日、家の近くの花屋の店先で、店長が店員に花を投げつけて、なにやら怒っていた。悲しすぎる光景であった。

最初は、ナンバーワンになろうと思ったけど、この歌の影響でオンリーワンでもいいかって悟り、競争から降りたはいいけど、社会から、オンリーワンなんて不要ってNoを突きつけられた挙句、就職できなくて、ロンリーワンという名のニートになってしまった人、多いんじゃないかな。

現実はいつも残酷だ。

まさむね