TBSの断末魔こそ、今のテレビで最高の見世物だ
去年から今年にかけてのTBSの迷走ぶりはそれ自体が一つの番組=見世物である。
例えば、自社が制作または投資した映画の過剰な宣伝番組。朝から晩までその映画に出演する俳優達が登場し、インタビューや中途半端なおふざけ芸とともに、映画を宣伝しまくる。直近では「ROOKIES」のそれが突出して異常だ。一昔前ならば、「公共の電波でそこまで~」という理性的制御、あるいは慎み深さがあっただろに、最近はそういった自主規制が全く見られないなりふりかまわない横暴だけが目に余るといった感じだ。放送免許という既得権益を彼らから一度、剥奪すべきという意見もあながち過激とはいえないような状況である。
勿論、作品としての「ROOKIES」に関しては、僕は大好きだ。昨年は病気療養中だということもあって、テレビでも再放送も含め何度も見て、さらに、YOUTUBEやネット上の不法配信も含め、何度も涙を流させていただきました。
加えて、家の近くの漫画喫茶に通い、単行本も読破。久々にハマった作品であった。
しかし、今年、仕事に復帰し、そういった喧騒から若干距離を置いた位置から「ROOKIES」騒ぎを眺めてみると、なんとも暑苦しく傲慢に感じるのは気のせいだろうか。(ただ、映画は観たいとは思っているが。)
また、映画の宣伝局という面に加えてさらに、突出してきたのが不動産屋としてのTBSという側面だ。「赤坂サカス」という模擬店の宣伝番組がなんと多いことか。「うたばん」もそのうち、田中義剛と東国原知事の背中におぶさった地域振興というキャッチフレーズの陰に隠れたテレビショッピング番組に成り下がりはしないかと今から心配しているのは僕だけであろうか。
さて、そのTBS、番組の作りも雑になってきていることは去年から指摘(TBS 、大丈夫か?)してきたが、今年は、特番だけでなく、帯の報道番組、通常の連続番組にもその雑さは浸透してきているように思う。
「総力報道!THE NEWS」に関しては、ウィークデイ番組のため、あまり見れないので何とも言いようがないのだが、視聴率だけ見る限り、苦しそうだ。小林麻耶の起用は、誰をターゲットとしたものか、何を目的にしたものかが全く不明だ。最近では彼女にも笑顔が戻ったという話も聞くが、少なくとも4月放送時にはただ、緊張した人形という趣だった。
また、土曜日に放送を開始した「キズナ食堂」、爆笑問題がホスト役のトーク番組であるが、太田のゲスト(そして人間そのもの)に対する関心の低さがそこかしこに出ていて、見ていてつらい。
確かに、太田光は、現時点では日本のテレビ界の至宝とでも言うべき、存在である(「桜の欺瞞性と太田光夫妻」「太田光と森のくまさん」)が、その至宝が全く生かされていないのだ。
もともと、太田光は、世界や思想、小説、映画にしか関心がなかったサブカル青年だ。そんな彼を無理やり、レベルの低いタレント達のつまらない体験談の相手役をさせるというのは、どういう企画意図があるのだろうか。そんなことはクリームシチューにまかせておけばいいのだ。
万が一、番組の見せ所が、太田光の独特のボケの際に、一瞬垣間見せる悪意と上から目線のいやらしさというのなら、それはそれでわからないではないが、7時から放映するには、あまりにもマニアックではないのか。
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最近、あまりテレビを見る機会が減ってしまい、それはそれで残念ではあるが、逆に見えてくることもある。冒頭にも書いたが、最近のテレビで何が一番、面白いかと尋ねられたら、「視聴率、営業利益ともに落ち込んでいるTBSの断末魔の社内状況が番組内容にそのまま反映されているその様自体が、もともとスキャンダラスを本質とするテレビというメディアの現在のあり方を写している点で、面白い見世物になっていますよ」というしかない。
まさむね





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