行政はアニメ業界の若者の事も少しは考えてあげてほしい
政府による補正予算の見直しが進んでいる。
最終的には、執行停止額、三兆円を目指すそうだ。政権が新しくなったのだから、当たり前の話だが、予算を削らされそうになって、それによって、当然のように受益されると思っていた面々は戦々恐々だろう。
ところで、数ヶ月前に話題になった「アニメの殿堂」も当然のように建設中止のようだ。しかし、今考えてみれば、ちょっと残念な気もする。(画像は、アニメ好きと言われていた麻生元首相。全体的に残念な人だった)
観光資源として、「アニメの殿堂」はとりあえず、足を運ぶ価値があるものになる可能性があったはずだからだ。わざわざアメリカからやってきて、山奥のダムを見学する物好きはいないだろうが、「アニメの殿堂」には行ってみようと思う”外オタ”はいたかもしれない。
勿論、中身の議論はこれからなのだろうが、やりようによっては、田舎の農道工事のような、将来的には、あまり意味があるとは思えない補助金投入よりもよっぽど効果が期待できたと思うのである。
これからの日本の各産業の中で数少ない成長が見込める業界だったのに、その成長の芽の一つをつぶしてしまったのだ。まだまだ、アニメなど霞ヶ関から見たらマイナーな分野なのだろう。
勿論、そういった世間(体制)からの無視のされ方が逆にオタク心をくすぐるという面もあるので、一概に「アニメの殿堂」建設中止は悪とも言えないのだが、民主党による中止はそこまで考えた上での政策ではないのは確かなようだ。
しかし、その一方で、アニメ業界の労働条件の悲惨さという現実もあるのは事実だ。「好きなことしてるんだから」といういい訳はあるものの、給料は安い(月収手取り15万円程度)、家に帰れない(週3回は会社宿泊)、しかも世間に認められないという三重苦のアニメ業界、この業界は、確実にワーキングプアの一翼を担っている。
ちなみに、ここでいう「世間に認められない」というのは具体的に言えば、婚約者の母親の目を見て自分の職業が言えないという程度の意味である。
「アニメの殿堂」中止問題とは全く別に、こうした彼等の労働条件の改善問題は、民主党政権になって少しは改善されるのであろうか。川端文科相の「アニメ番組1本にスポンサーは数千万円払うが、現場の一番下で請け負う人たちには数百万円しか渡らない。生活できず、若い人材が辞めていく現状があることも承知している」という「セリフ」にとりあえず、期待したいが、実は、問題は経済的なことじゃないのかもしれない。
実は、彼等のことを考えると日本というのはまだまだ、不平等な社会だと思わざるを得ないのだ。減反政策とかで、休耕田を作ると補助金がもらえる人々がいる、つまり、仕事をしないことによってお金がもらえる業界がある一方で、どんなに働いても貧しいままの人々がいる。
行政は明らかに、アニメよりも農業の方が尊い職業だとみなしているということではないのか。
先日来、亀井静香金融大臣が、不況に苦しむ中小企業救済ということで「貸し渋り・貸しはがし対策法案(仮称)」を検討しているという。「かわいそう」な人々をなんとかするのが政治だとしたら、これはそれなりに正しい政策なのだろうが、問題は、どういった人が「かわいそう」なのかを判断する基準が曖昧という点だろう。
田舎、老人、町工場、母子家庭、介護者、被差別者...確かに彼等はかわいそうかもしれない。
しかし、おそらく、この「かわいそう」な人々にアニメ業界の若者は入っているようで、まだ入っていない。
まさむね





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