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Articles Archive for 11 月 2009

ビートルズ »

[30 11 月 2009 | 5 Comments | | ]

ちょっと前の話ではあるが、酒井法子が逮捕され、彼女のCDがショップから回収されたちょうど同じタイミングでビートルズのリマスターCDが入荷されるというニュースがあった。
それなりにビートルズ好きを自認する僕らとしては、微妙に複雑な心境だ。
酒井法子が覚せい剤で逮捕されるのはしかたがないとしても、一方、ビートルズの面々だって、ドラッグ関係には多々関わりがあったことは周知の事実だからである。
例えば、ジョンは大麻不法所持でアメリカへの入国を拒絶され、裁判沙汰になっているし、もっと有名な話では、ポールは日本公演の際に所持していたマリファナが原因で、成田の留置所に拘束されているのである。
そういえば、当時「せっかくやってきたのに、何もしないで帰ること」を「ウイングる」と言ったっけ。ちなみに、「もう帰ったかと思ったら、まだ居ること」を、「マイケる」と言ったこともあったなぁ。まぁ、わかる人はわかる話だが...
それはともかく、ビートルズあるいはロックと、ドラッグというのは切っても切り離せないというのが僕らの世代の感覚だ。酒井法子事件とビートルズの二つを並べてみた時に感じる複雑な心境とはそこから来ている話なのである。そこで、毎月末、恒例の僕のビートルズベスト10は、ドラッグ関連(と思われる、あるいは、と勘違いされた)楽曲ベスト10にしたいと思う。
1.A DAY IN THE LIFE
2.HAPPINESS IS A WARM GUN
3.LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS
4.WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS
5.COME TOGETHER
6.GOOD DAY SUNSHINE
7.DOCTOR ROBERT
8.GOT TO GET YOU INTO MY LIFE
9.GIRL
10.ノルウェイの森
1位の「A DAY IN THE LIFE」は”I’d love to turn you on”(君を目覚めさせてあげたい)という部分がドラッグの勧めとして解釈され、BBSで放送禁止になったのは有名な話だ。
勿論、真実はわからないが、ポールが歌う中間部の、「バスに乗り込みすぐさま 煙草の吸える二階のほうへ そこでやっと落ち着きいつしか また僕は夢の世界へ」というところもドラッグで”アチラ”に行っちゃった感があるし、一番の歌詞の、車の中で意識を飛ばした上院議員の話も同様の感じである。
2位の「HAPPINESS IS A WARM GUN」は偶然だが、2ヶ月連続の2位へのランクイン。
前回はワルツ部門だった。
この曲で歌われている「GUN」というのはトリプルミーニングである。
一つ目は、勿論、銃。二つ目は、おちんちん。
そして三つ目がヘロインの針というのが僕の解釈だ。

I need a fix ’cause I’m going down
Down to the bits that I left uptown
I need a fix ’cause I’m going down
刺激が欲しい 落ち込みそうなんだ
俺はアップタウンに棄ててきた例のやつを求める
刺激が欲しい 落ち込みそうなんだ

この「fix」というのはヘロインを調合するという意味だ。
「I’M SO TIRED」の以下の部分も、「朝起きて、自分自身の飲み物を作る」というのは表向きの意味だと思われる。

I wonder should I get up and fix myself a drink
起きあがって飲み物でもつくろうか

勿論、「SGT. PEPPER’S LONELY HEARTS CLUB BAND」の「FIX A HOLE」もそういった文脈でドラッグソングと言われたのである。
3位の「LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS」が「L.S.D」の略だとい言われたのはあまりにも有名な話。ただ、メンバーは誰一人その見解を肯定していない。偶然の線も強く残っている。しかし、歌詞の内容は、幻覚の世界そのもの。タイトルの、”DIAMONDS”が複数形になっているところに僕は注目したい。この歌詞では、その他に、”marmalade skies”、”cellophane flowers”、”marshmallow …

相撲/プロレス/格闘技 »

[29 11 月 2009 | No Comment | | ]

九州場所の優勝が千秋楽を待たずに白鵬に決定した。
後半、ライバルの朝青龍は、怪我もあって、優勝争いから脱落。昨日(14日目)の相撲は無残な感じだった。上半身はテーピングだらけ、しかも、その表情からは気迫が感じられず、琴欧洲の寄りにあっさりと土俵を割った後には苦笑いすら見せていた。
こんな横綱は見たく無い。誰もそう感じた瞬間だ。
ヒールは圧倒的な迫力と強さがあるからこそのヒールである。「もう引退も近いのか」そんな嫌な予感すら感じさせた横綱の表情であった。
確かに白鵬の強さは圧倒的だ。今年は今日の勝利で85勝(年間最多勝記録樹立)だ。6場所全てが14勝以上というのはとてつもない記録ではないか。もし、白鵬が日本人だったら、それこそお祭り騒ぎになったはずだ。
勿論、彼の大横綱としてのたたずまい、風格は認めるところではあるが、いかんせん大向こう受けする”華”が無いような気がする。
おそらく、白鵬にスペクタクルアスリートとしての”華”が出てくるには、若き日本人ライバルの登場が不可欠であろう。その時、彼は最高の輝きを見せるに違い。
しかし、残念なことに、白鵬のライバル足るべき若き日本人関取の人材が不足している。しかも、かつては、「相撲どころ」といわれた、北海道、東北、そして関東の人材が不在なのは気になるところだ。
元々、相撲とは、出身地方の個性を都に集めて、お上の前で闘わせるという、いわゆる「まつろわぬ」民の服属儀式的なところがあった。
まつろわぬ民の本場が、かつての「蝦夷の地」北海道、東北、関東から、海外に移ってしまったのだろうか。ここに若干の寂しさを感じざるを得ない。
そういえば、自分の記憶の中のかつての横綱達を思い出してみると、大鵬(北海道)、栃ノ海(青森県)、北の富士(北海道)、北の湖(北海道)、2代目若乃花(青森県)、隆の里(青森県)、千代の富士(北海道)、北勝海(北海道)、大乃国(北海道)、旭富士(青森県)等、北海道と青森県出身の力士が目立つ。しかし、現在は、北海道出身の関取は不在。青森県出身者は数は多いものの、安美錦(粋な浮世雲)、武州山(くたびれた巨漢)、岩木山(顔面絶壁:左画像)、高見盛(永遠の少年)、将司(天下の塩巻き男)、海鵬(眉毛横綱)と、強いというよりもどちらかといえば個性派、それこそ「まつろわぬ」風貌が多いのは僕の好みだが、ほとんどが30歳代なのだ。ちなみに、括弧内は、それらの青森出身関取達に愛情を込めて僕が勝手につけたニックネームである。
さて、それはともかく、若い関東以東の関取の不在に関して、下記のように表にしてみると残酷にも、さらにわかりやすい。両方(関東以東、20代)の条件を満たしているのが幕内上位では稀勢の里しかいないのだ。さらに、以前、「何故、日本人横綱は出なくなってしまったのか」というエントリーで、「高校を卒業しているようじゃ横綱にはなれない」というような事を、今までの横綱の学歴を踏まえて書いたが、そういった観点からも、茨城県出身、まだ24歳、そして中卒の稀勢の里がいかに貴重な存在かわかってもらえるかと思う。

番付
四股名
年齢
部屋名
出身地
学歴
20代
関東以東

横綱
朝青龍
29
高砂部屋
モンゴル
高校中退

 

横綱
白鵬
24
宮城野部屋
モンゴル
中学卒

 

大関
琴欧洲
26
佐渡ヶ嶽部屋
ブルガリア
高校卒

 

大関
琴光喜
33
佐渡ヶ嶽部屋
愛知県
大学卒
 
 

大関
魁皇
37
友綱部屋
福岡県
中学卒
 
 

大関
日馬富士
25
伊勢ヶ濱部屋
モンゴル
中学卒

 

大関
千代大海
33
九重部屋
大分県
中学卒
 
 

関脇
把瑠都
25
尾上部屋
エストニア
高校卒

 

関脇
鶴竜
24
井筒部屋
モンゴル
中学卒

 

小結
稀勢の里
24
鳴戸部屋
茨城県
中学卒

小結
豪栄道
23
境川部屋
大阪府
高校卒
 
 

前頭1枚目
豪風
30
尾車部屋
秋田県
大学卒
 

前頭1枚目
安美錦
31
伊勢ヶ濱部屋
青森県
高校卒
 

前頭2枚目
琴奨菊
25
佐渡ヶ嶽部屋
福岡県
高校卒

 

前頭2枚目
時天空
30
時津風部屋
モンゴル
大学卒
 
 

前頭3枚目
栃煌山
22
春日野部屋
高知県
高校卒

 

前頭3枚目
武州山
33
武蔵川部屋
青森県
大学卒
 

前頭4枚目
北勝力
32
八角部屋
栃木県
中学卒
 

前頭4枚目
岩木山
33
境川部屋
青森県
大学卒
 

前頭5枚目
豊ノ島
26
時津風部屋
高知県
高校卒

 

前頭5枚目
垣添
31
武蔵川部屋
大分県
中学卒

 

さて、今場所に話を戻そう。先ほども書いたが、白鵬が14日目で優勝を決めてしまった今場所、正直言って盛り上がりには欠けた。僕の好きな把瑠都や日馬富士も14日目でようやく勝ち越すという体たらく、期待の稀勢の里をはじめ、把瑠都以外の関脇、小結は全員負け越してしまった。さらに、千代大海は早々と休場してしまったし、今場所、幕の内在位の記録を作った大関の魁皇もまだ勝ち越せていない。
ようするに上位で元気だったのは白鵬だけという状況では面白くなりようがないではないか。
これは白鵬を褒める反面、他の関取のふがいなさを指摘すべきなのかもしれない。
ただ、僕的に、唯一の今場所の収穫は、栃の心の大勝ちだろう。千秋楽を待たずに12勝もしているのだ。しかも、昨日(14日目)は、あの翔天狼を怪力で高々と吊り上げての勝利。朝青龍、把瑠都につぐ「つり技」系関取の誕生かと僕の胸を躍らせてくれた。
彼がいわゆる相撲を覚えてくれば、さらに上位での活躍が期待できる。くれぐれも露鵬や白露山のようにはなってほしくない、絶対に。
最後の話題はやはりこの人、山本山だ。今場所は大負けの上、14日目にしてインフルエンザで休場してしまった。250Kgの巨体が発熱で唸っている姿を想像するのは、若干ユーモラスではあるが、そんな事を言っている場合ではない。来場所は十両からの出直しだ。埼玉県出身でまだ25歳、僕の期待は大きい。
まさむね

書評, 歴史・家紋 »

[28 11 月 2009 | 5 Comments | | ]

今朝、本屋に行ったら、『家紋の不思議』(コアマガジン 奥付によると平成21年12月2日発行)という本が新刊として出ていた。家紋マニアの僕が手に取らないわけにはいかない。
ところが、一瞥して驚いた。僕がオリジナルで調べ、本ブログの有名人の家紋コーナーにおいて(今年の1月9日~1月26日の間に)記したことと酷似したことが書かれているのだ。
例えば、下記に表にしてみたが、「全日本家紋ランキング」コーナーを見ると、一本気新聞の各有名人のコーナーのサブコピーと、『家紋の不思議』のサブコピーがかなり似ているのである。また、「うつりゆく有力家紋」コーナーの現代社会【政治・社会編】【芸能・文化編】には、本ブログと同じ情報が多々あることも気になった。
まぁ、僕としては、家紋文化がより世間に認知されるようにと、ブログという形で、自分が調べたものを公開しているので、引用していただく分には全くかまわない。元々、家紋文化自体、有名人や高位の人の家紋をパクることによって日本中に広まった経緯がある。そのパクリの精神も日本文化の一側面なのだ。
ただ、事実関係、例えば、北野武の家紋は丸に抱き茗荷紋だというような事は、小菅の蓮昌寺に行けば誰でもわかることなので、その事を僕のブログから情報収集して、他に転載していただくことに関しては問題無いのだが、文章の表現が借用されること関しては、ちょっと微妙だ。コアマガジンさんもビジネスとしてやっているのであれば、ご一報いただくか、本のどこかに、アドレスなどを記載していただければと思ったのも正直なところだ。
勿論、自分も県別の家紋分布に関しては、「都道府県別姓氏家紋大辞典」(千鹿野茂著)、各人のプロフィールに関しては、Wikipediaを参照(時にコピペ)をさせていただいているので、あまり大きなことは言えないが、少なくとも僕はそのことは明示している。
一本気新聞の記事掲載の時期(本エントリー最下部に記載)と『家紋の不思議』発刊の時期(奥付によると平成21年12月2日発行)を比べてもらえればわかることではあるが、とりあえず、ここでは、最も、酷似が激しい「全日本家紋ランキング」のサブコピー(P13~P15)を例に挙げ、自分が「家紋の不思議」を借用したのではない事だけは書いておきたいと思う。最悪、逆に僕が、パクったと思われるのだけはご勘弁願いたいからだ。
ただ、この『家紋の不思議』は、本としては面白い。勉強になるところも多い。こういった本が沢山出版されて、家紋文化自体に日本人の目が向けばそれはそれで歓迎すべきことだと思う。

No
家紋
家紋の不思議
一本気新聞

1
片喰紋
平和的、協調的、平凡という極めて日本的な紋
平和的、協調的、平凡な極めて日本的な紋

2
鷹の羽紋
猛禽類の爪を隠した優美な紋
爪を隠した優美な紋

3
木瓜紋
鳥の巣か、女陰なのか?
この紋はキュウリ?鳥の巣?女陰?

4
藤紋
藤原氏に憧れた地方武士の紋
藤原氏に憧れた地方武士の紋

5
柏紋
海の人々に奉られた神道と関係が深い紋
海の人々に奉られた神の紋

6
桐紋
織田信長も使用した日本を象徴する紋
日本を象徴する紋

7
梅紋
菅原道真の怨霊の魂が宿っている紋
菅原道真の霊の魂が眠っている紋

8
橘紋
桜とは好対象の生命力と長寿の象徴である紋
桜とは好対象、生命力と長寿の象徴

9
蔦紋
江戸時代の遊女が好んだ優美な紋
遊女が好んだ優美な紋

10
菱紋
武家の正統としてのプライドと信玄の威光を放つ紋
武家の正統としてのプライドと信玄の威光

11
茗荷紋
謎の神・摩多羅神のシンボルである紋
謎の神・摩多羅神のシンボル

12
目結紋
人と人との団結の強さの象徴となった紋
人と人との団結の強さの象徴

13
巴紋
生命の源の水が渦巻いている姿を表現した紋
水が渦巻いている姿を表現

14
沢瀉紋
武人の心に芽生えた一時の優しさを表す紋
武人の心に芽生えた一時の優しさを表す紋

15
桔梗紋
歴史上、運命的な生涯を送った人たちの紋
反骨と悲劇の紋

16
月星紋
狩猟、漁労、海上の民の痕跡というべき紋
狩猟、漁労、海上の民の痕跡紋

17
竹笹紋
天の神様にあやかりたい人々の願いを込めた紋
天の神様にあやかろうという人々の願い

18
引両紋
実は竜を意味する無骨な武家の代表紋
無骨な武家紋の代表

19
五つ瓜紋
五角形の木瓜紋が美しい外輪紋
五角形の木瓜紋の外輪紋

20
亀甲紋
北方を守護する玄武(亀)の力にあやかった紋
北方を守護する玄武の力にあやかった紋

※一本気新聞の家紋のエントリー、タイトル、サブコピー、家紋の解説文は、以下の日付で書かれている。
ただし、それぞれのページは、有名人の家紋のデータベースになっているので、その部分に関しては随時追加されている。
平成21年1月09日 桐紋、引両紋、蔦紋
平成21年1月12日 亀甲紋、木瓜紋
平成21年1月14日 桔梗紋、梅紋
平成21年1月15日 月星紋、茗荷紋、菱紋
平成21年1月16日 柏紋、片喰紋、鷹の羽紋、巴紋
平成21年1月19日 藤紋、沢瀉紋、目結紋、竹笹紋、五つ瓜紋、橘紋
まさむね
※また、引き続き、こんなこともありました。
今週は「家紋の秘密」(リイド社)と一本気新聞との比較

政治, 社会問題 »

[27 11 月 2009 | No Comment | | ]

まさむねさんが「デフレを受け止めきれない僕らの近未来イメージの不在」で書いているように「事業仕分けの流れでも明らかなように、これまでの日本はあまりにも公共的なバラマキ予算で食べてきた人が多すぎたということなのである。そして、その結果としての900兆円の借金なのである。社会の役に立つ仕事をしていたと思っていた多くの”善意の人”が、実は政府に食べさせてもらっていただけの”子泣き爺”(=お荷物)だったということが白日の下にバレてしまったのだ。」という感想にはぼくもまったく同感だ。
昨今の報道のサマを見ていると、国民の側も報道する側も、税金を取られるほうも取るほうも皆が皆でまとまって、国全体がもう病的なまでにお金の取り合いのことを考えるしかないような袋小路に追い詰められているようにみえてならない。清貧の思想が良いとは思わないが、どこかに、凛として、節度あり、いわゆる自分の分をわきまえ、ほどほどを知る、という引き算の姿勢があってもいいような気がするし(この主題についてはいつかまとまってまさむねさんと一緒に考察してみたいところだ)、一方もっと大きな視点で、つねにどこかに全体最適から考えていくような発想が抜け落ちていると、必ず瑣末な論議の積み重ねで、どこにも出口のない堂々巡りに落ちてゆくことになりかねないとも思えるからだ。
そもそも事業仕分けの前半戦をわりと好意的に報道していたTV局の姿勢も、後半のいわゆる科学技術の事業仕分けに入ってきた段階で、その報道姿勢をやや批判的なトーンに変えだしてきている。ムダの一掃とばかりに、いわゆる科学のような「現在」の役に立たないものを「ムダの視点」だけで切っていいのか、将来の発展のためにはムダもまた必要なのではないかという論調だ。
だが、民放に代表されるTV局自体がいわゆる長年の電波行政の規制の御蔭で競争にさらされることもなく格段に高いサラリーを享受できてきた業界であり、まさにそれこそ事業仕分けの対象にふさわしい存在だろう。さすがに昨今は景気低迷の影響もあり広告収入の大幅な落ち込みと番組の質と視聴率の低下、ネット広告の脅威などで安閑としてはいられなくなってきているようだが。
ここで問題にしたいのは、その報道の仕方に首尾一貫したものがなく、場当たり的なことなのだ。もちろん何が正しいかは確かに誰にも分からないが、たとえば事業仕分けについていうなら、とにもかくにも、そのテーマにかかわりなく聖域なく皆の前で議論する機会になっていることは以前の政治風土よりは良しとするような一貫した評価の姿勢があってもいいし、その逆に批判し続ける姿勢があってもいい。要は、マスコミ自体にはもうまったく主体性がなく、その時々でいいといってみたり、悪いといってみたりする傾向があまりにも強すぎるのだ。近年はその傾向に拍車がかかってきているように思えてならない。
皆が子泣き爺になっているこの国で、たぶんいまもっとも必要なのは、全体をデザインする力=構想力=グランド・デザイン力なのだと、ぼくは個人的に勝手に思っている。それを愚直に発信していくような場こそが必要だと思う。なぜ日本でiPhoneが作れなかったのか。iPhoneを構成している電子部品のほとんどは日本製だったのに、というあまりにも有名な命題・疑問。その答えもまたあまりにもしばしば言われすぎていて、今更繰り返してもしょうがないかもしれないが、日本にはそれを作りあげる構想力を持った人がいなかった、アップルのスティーブ・ジョブスがいなかった、というのがその一番の答えだということに尽きるだろう。
科学技術の事業仕分けに遭遇して、大学の総長たちが集まって危機感の表明会見を行おうと、ノーベル賞の学者先生があつまって反対意見を述べようと、そこに欠けているのは、ではあなたたちは大学教育をどう考えているのか、どうありたいのですか、技術立国というなら、あなた方はそのあるべき姿についてどうデザインしているのか、まずそれを大上段に愚直に常日頃から発信してほしいということだ。その一環で予算削減について批判的に述べるのならそれはそれでいい。だが、ぼくらの目に映るのは、まずもって「これ以上削られたらもう大変なんだ、大変なんだ、競争できなくなるんだ」という大合唱の光景のようにしかみえない。これで生活している研究者たちの暮らしをなんとか支えてほしいという願いが透けてみえるようで悲しい。科学する心の大切さを漫然と話されても心には響かないのだ。
そもそもの何の疑いもないかのように、日本を技術立国と呼ぶこと自体があやしいものだとぼくは思っている。技術立国と呼んでいるその根拠について話せる人がどれだけいるのだろうか、なにをもって技術立国と定義しているのか。ハイテクの先端である半導体や液晶ディスプレイ産業を例にとるなら、製造業としての日本はもう上位の座を韓国、台湾のメーカーに奪われており競争力を失って久しい。携帯電話然り、PC産業然りである。かろうじてその川上に位置する部品産業はまだ競争優位を保っているようだが、需要の盛衰という意味では完全に新興国であるBRICs頼みの構図となっている。
ニホン人の多くが日本でしか通用しない規制に守られて、日本というガラパゴス島のなかで独自の進化を遂げ、独自になんとか生きてきたが、今、それが壊れつつあり、多かれ少なかれみんなが子泣き爺と化して既得権益にしがみつこうとしているのだ(悲しいかな、ぼくもその一部に含まれているのだろう。)
かつて幕末の志士たちにはなによりも次の時代をどうしようかという構想力があったと思う。それがいいか悪いか、正しいか正しくないかは別にして。デザイン力だけはみずみずしいまでに溢れていたと思うのだ。今の日本にはそれがない、というのはとてもさびしい。ものづくり、よりは、むしろデザイン力の復権こそ、とぼくは言いたい。
よしむね

J-POP »

[26 11 月 2009 | 8 Comments | | ]

本当に音楽が好きな人は、ずっとギターを抱えたまま話をする。
そして、弾き語りながら、周りにも幸せを与えてくれるのだ。
ヴィジョンファクトリーの動画携帯サイト、VISION CASTにおける(RYUTUBE SEASON4 #42=※携帯のみ視聴可能)は、w-inds.の緒方龍一のそんな自然な断片が見られるファンにとっては宝物のようなコーナーである。
人が音楽を好きになる動機には様々なものがあると思うが、この緒方龍一が、父親の緒方命二氏の多大な影響でビートルズの大ファンになり、そこから音楽の道へ入っていたということは想像に難くない。
既にご存知の方も多いとは思うが、命二氏は、札幌キャバーン倶楽部オーナーであり、そこのメインバンドのリードギタリスト、知る人ぞ知るビートルマニアなのである。龍一の無垢な冒険心、純粋で真っ直ぐな心は、この命二氏直伝の作法に違いないと僕は密かに想像するのであった。
さて、上記の(RYUTUBE SEASON4 #42=※携帯のみ視聴可能)で龍一が弾き語っている曲はビートルズの初期の「BEATLES FOR SALE」という比較的地味なアルバムのオープニング曲の「No Reply」という曲である。
勿論、ジョン=レノンの曲だが、彼の作品にはめずらしく、リアルな物語風の失恋ソングだ。
大雑把に意訳すると、電話をしたけど、「娘はおらん」って言って取り次いでもらえなかった、だけど物陰から見てたら、君が別の男の子と手をつないで家に入っていくのを見たよ。死にたいよ~♪...という結構情けない内容なのである。
「Yesterday」や「Michelle」、あるいは「Nowhere Man」や「In My Life」といったメジャーな歌ではなく、「No Reply」というところが龍一の選曲センスの渋さを表しているではないか。やっぱり彼も一流のビートルマニアだ。
さて、12月9日の発売日を前にして、w-inds.の新曲「New World」のPVがM-TVで放送され、早速、YOUTUBEなどで見られるようになった。
近未来的なサウンドに合ったニューヨーク・クラブ風の明るい映像だ。
僕のお勧めは、途中、龍一、慶太、涼平、慶太と続く掛け合いシーンである。
しかし、曲のノリの良さとは裏腹に、歌詞は微妙に重い。
最高の瞬間逃さずにもう振り返らない未来だけ見つめればいい
どんなに長い道のりでも気にしてらんない
We don’t care don’t care don’t care don’t care back on
Don’t worry, I’ll take you to any world right now
いばらの道もWe don’t care don’t care don’t care don’t care back on
心折れそうな時があっても君にこの想い捧げるから
We can love together
どんなにやるせない夜も乗り越えられる
We don’t care don’t care don’t care don’t care back on
彼らが置かれている不当な境遇が頭をよぎらざるを得ないが、逆に考えれば、そんな彼らだからこそ、真のリアリティを表現出来るのではないだろうか。
恵まれすぎた環境は、長い目で見れば決してアーティストにとっていいものとは限らない。
それぞれの宿命を精一杯生きるところにこそ、明日がやってくるのだ。
「New World」は、そんな誰しもが通らねばならない現実の不条理との闘いを彼らなりに昇華した今年最後をかざるベストチューンである。
本当の「歌の力」は、大晦日の空虚なお祭りにではなく、この歌にこそあると僕は思う。
まさむね
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