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男もすなる料理というものを、女もしてみむとて、大勢がするなり

2 2 月 2010 No Comment

これは、ぼくがコラーゲン入りラーメン・スープの作り方という男の料理教室に行ったときのこと。添付の写真はそのとき作ったラーメンとチャーシュー飯。ちゃんと作ったように見えるだろうが、味付けタマゴといい、ほとんどは段取りよく仕込まれていたものも多く、自分で実際に作ったものとはあまりいえないのだが。
 それはそうとして、ここで書きたいのは、男の料理教室といっても、その日男で実際に参加したのはぼくを入れて3名くらいで、それ以外の圧倒的多数は女性だったという事実。教室のシェフ先生の言葉だけれど、「男の料理教室とは言ってますが、いつも女性のかたのほうが多いんですよ!」。
つまり最近の男は草食化しており、やれマイ弁を作ってくるものも多いとかマメになったとかいろいろ言われてはいても、それはまだ少数派なのか、やはり圧倒的に、何にせよ世のイベントの津々浦々・その枝葉末節に至るまでの命脈を支えているのはまだまだ女性の実需なのだということ。もっと言えば結局は女性に気に入られないようなイベント・企画は流行らない・長続きしないということだろう。男の料理教室の実際も女性でもっているのである。
上智大学経済学部教授の鬼頭宏さんが以前話をされていたインタビュー記事(1月7日の日経新聞朝刊)によると、日本の人口が長期にわたって増えた時期は過去の歴史で4回。縄文時代前半、弥生時代から平安時代、室町から江戸時代前期、幕末から21世紀初頭まで、だそう。逆に減った時期も4回で、縄文時代後半、鎌倉、江戸中・後期と現在なのだという。
そして、人口が飛躍的に増える時期は新しい文明システムが展開する時期で、一方人口が減少する時期には文明が成熟し、人々の関心が外よりも内面に向かい、ハードよりソフト志向、工業よりサービス、男より女の役割が増す、時代なのだという。これは一般論としてはむべなるかな、というところだろう。
また社会学者の見田宗介さんが著書のなかで書かれていたことだが、世界史的に人口推移を捉えてみると、実は1970年半ばくらいからが変局点になるという。つまり、産業革命をへて20世紀に入りそれまで一本調子で増加し続けてきた人口増大の傾向が、1970年半ば頃をターニングポイントにして鈍化する(曲がり角を迎える)兆しが現れ始めていたのだという。因みに1970年代半ばというのは石油危機があり、ローマ・クラブが「成長の限界」というレポートを提出したころ。
人口減少のトレンドはなにも日本だけに限った話ではなく、現在の世界人口が推定68億くらい(2009年時点)あり、2050年には90億近くになるなどの予想がなされてはいても、その増加スピードは明らかに弱まってきており、世界の人口試算では21世紀の前半で平衡・均衡曲線に移り、その後はいずれかの時点でピークを打ってやがては人口減少に移行していくということになるのだろう。21世紀にはいり人類も成長期を終えつつあるのだ(もう疾うに成長は限界だったわけかな)。
 そしてそうだとすれば、遅かれ早かれ日本も世界もこれから明らかに長いだらだら坂の坂道を下ってゆくことになり、ソフト志向が強まるとともに、何処の地でも女性たちが活躍する時代が当分続いてゆくのである。世界は、かわいいKAWAII!に憧れる女性たちで埋め尽くされるのだろう。けっこうなことではないか。そして世の男たちはといえば、昼下がり、坂道のベンチに座って何を思うのだろうか? そのときも男もすなる料理というものが果たしてまだ残っているだろうか。

よしむね

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