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妹の旦那の家紋はなんと源氏香図の「花散里」だった

27 3 月 2010 No Comment

妹の旦那のお父さんのお墓を建てることになった。
もともとは関西の方なので、その墓は大阪のほうにあったらしいのだが、神奈川のほうに墓を移動しようということらしい。
そこで、墓に家紋を入れることになり、家紋は何だろうという話になって、僕のところに相談があった。

「これ何ていう家紋なの?」

手元にあった写真を写メで送ってもらった。
するとなんと、源氏香の花散里ではないか。おそらく、ご先祖に趣味人がいたのかもしれない。
これは、秋田の佐竹家が替え紋として使用したという風流人好みの家紋だ。
もともと、香道というお香と和歌を使った公家の遊戯で使用する源氏香図の一つである。
大隈三好先生の「家紋事典」では花散里と初音、高澤等先生の「家紋の事典」では8種類、家紋として使用されているという。
千鹿野茂先生の「日本家紋総覧」ではその8種類が出ていて、花散里と初音の他、関屋、藤裏葉なども確認されているようだ。

しかし、この初音と花散里、「源氏物語」の中では共通点がある。
「初音」の帖のテーマは、親子の愛情だ。源氏は36歳、うららかな正月、紫の上と和歌を詠む。
一方、紫の上に育てられた明石の姫君は、実母から手紙(以下の和歌)が贈られてきて、紫の上や源氏からの愛情とともに、実母からの愛も確認する。

年月を松にひかれて経る人に今日鴬の初音聞かせよ

また、「花散里」の帖のテーマは良妻賢母だ。彼女は決して美人ではないが、源氏が信頼を寄せる女性の一人。
素性もよく(桐壺帝の奥方の妹)、しかも家事もそつなくこなす。夕霧の乳母でもある。
そんな穏やかで癒し系の花散里と源氏がしみじみと語り合う場面である。

ようするに、初音も花散里も、平穏無事、家内安全、激情型の愛ではなく、永く安定した愛情がそのテーマなのである。

ちなみに、その妹の旦那も、風流人でお香が好きなミュージシャンである。どこか、源氏香の精神とも通じている人である。

まさむね

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