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将軍的微笑の午後、品川神社まで歩く

3 6 月 2010 2 Comments

北品川の原美術館で開催されていたヤン・フードンという中国人ビデオ作家の「将軍的微笑」というビデオ作品の展示(上映)を観に行ってきた。その他作品も上映されていたが、やはり標題の作品が一番良かった。

中味はかつて将軍だった人が、死の直前にあって最後の晩餐のようなものが開かれるというコンセプト。美少女たちに支えられて歩く映像シーンや古老のピアニストが暗い室内でピアノを弾くシーン、最後の晩餐のテーブルの映像、少女たちの退廃的なしぐさ、将軍が語る回想シーンやデスマスクの映像など、いろんな工夫趣向があって面白かった。

原美術館はいわゆるモダンアートの美術館として、80年代当時からけっこう有名だった。ぼくも今回久し振りに訪ねた。昨今の不景気のなかでもこういう単館的な美術館がいまも残っていて頑張っていてくれることはやはり嬉しい。これからも頑張ってほしいものだ。写真は原美術館の庭に展示(常設)されているオブジェ作品のようなものなのだけど、いわゆるトマソン(意味不明、摩訶不思議、無用の用、どこか味わい深いもの、等々)と思って取った次第。タイトルはたしか関係的条項とかいうのだったっけかな?

それからこの将軍的微笑のような午後に、その足で近くの品川神社まで行った。品川神社もなかなか良い。大きい通りから石段を上ってゆくのだが、境内に入るともう別世界だ。写真は前方にある鳥居のながめ。こんもりと樹が繁っていて異次元の時間がながれているのが分かる。神社の空間というのは不思議だ。ちょうど京都の吉田神社もそうだったが、神社の裏側の空間とか回りの空間とかがまた面白い。美術館にしても神社にしても必ずしも必要性からだけでは量れない形で、意味のないだだ広い空間が残っていたりするのがとてもいい。奥の院の配置とか、現代の建築の多くがたぶん失ってきたもののひとつだろう。

別の写真には石段前の狛犬と祀られている大黒天様もある。それから境内の端に富士塚があり、そこから東品川方面を見たときの風景。いまでこそ埋め立て地のビルしか見えないけど、昔(江戸時代)はこの辺からずっと向こう側はきっと海だったのだろうな。品川神社から見える海はさぞかし「ひねもすのたりとして」長閑だったろうなどと勝手に想像してみる。

この地にかつて将軍が訪ねてきたことがあるかどうかよく知らないが、まさに文字通り将軍的微笑のようなものがこぼれた静かな午後の神社めぐりだった。FIN

よしむね

2 Comments »

  • masamune (author) said:

    奇遇ですが、僕が毎月行ってるTBC(東京墓石倶楽部)ではちょうど、今月は品川神社に行く予定でした。板垣退助の墓ってありましたか?

  • よしむね said:

    墓は見てこなかったのですが、たしかにあるようです。立て看板でも見たような記憶があります。ぜひTBCの観点で品川神社取り上げてください。品川神社行ったので、今度荏原神社にも近々行こうと思っています。それでは、また。

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