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[20 6 月 2010 | 4 Comments | | ]

自分には子供がいない。
だから、最近の若い人々が何を考え、何を思い、何をしているのか想像でしかわからない。
このたび「家紋主義宣言」を出版させていただいた。
一応、観念的には若い人に読んでもらいたいなどと考えていたが、実際のところ、どのような人がどのような思いでこの本を手にとってくれるのかなどは想像はしていなかった。
ところが、6月15日にアップした『「家紋主義宣言」が発売になりました!!』というエントリーに中学生のしんゆうさんから以下のようなコメントをいただいた。
はじめまして、数日前にこの本を購入いたしました。
とても素晴らしい内容に、思わず涙が出るかと思いました(ウソではありません)。
家紋のみならず、社会風刺、日本文化、アニメやマンガなど、多気に渡ってのご執筆、真に圧巻です。
僕はまだ10代の若蔵ですが、本作の内容に大変共感できました。
長文は避けたいので、ここまでと致します。
いつも「一本気新聞」、拝見させていただいております。
今後のご活動、心より応援しています。
このコメントを書いてくれたのは、は海老名に住んでいる中学3年生の青年、しんゆうさんである。彼は「家紋中学生」というブログを主宰されている。
このブログのすべてのエントリーには、家紋、歴史、日本、そしてご家族、愛犬などに対する愛情が込められいている。
素晴らしい。
しかも、将来の自分の夢を明確に語っているではないか。
僕は思わず、自分の中学3年の頃を思い出さざるを得なかった...
中学3年の6月、そういえばこの時、僕はある意味、人生で最初の挫折の時期を向かえていた。
それまでは、軟式テニスに夢中になっていたスポーツ少年だった僕は体育の授業の時に走り高跳びの着地に失敗して、肩を複雑骨折し、入院をしたのであった。
入院は1ヶ月にも及んだ。しかし、落ち込んだ自分を励ましてくれたのは、6人部屋で同部屋だった人々だった。
それらの方々の名前はもう覚えていない。顔もあいまいだ。だけど、その時にみんなに励ましてもらった言葉だけは今でも覚えている。
「君の笑顔は最高だ。多分、なにかあってもその笑顔で乗り切っていけるよ」
隣のお兄さんにそういわれた。すごくうれしかった。
お兄さんにとっては何気ない一言だったのかもしれないが、その言葉は僕の心に刻まれたのだ。
34歳の時、僕はプー太郎をしていた。前の会社を辞めて、演劇の真似事などをしていたのだ。
とりあえず、就職しようと思い、ギャガコミュニケーションズという映画会社に面接に行った。
そして、なんと、その会社に就職することが出来たのだ。
後で聞いた話だが、その時に多くの取締役は僕の入社に反対したそうである。そりゃそうだ。すでに34歳、しかもプー太郎を就職させることなど常識では考えら得ない。
しかし、その時、社長の藤村さんだけが、こういって僕を入社させてくれたという。
「人間、誰にでも一つはいいところがある。あいつの笑顔はいい」
38歳の時、僕は今の妻と結婚した。自分としてはそれまで結婚ということは考えたことはなかった。ずっと独身として一生を終えるつもりでいたのだ。しかし、現在の妻とであった。そして結婚しようと決意した。
妻のお父さんに会いに行った。最初、お父さんは13歳も年上の僕に娘を嫁がせるのにあたり、いろいろと質問しようと考えていたらしい。
ところが、僕の顔を見てその気もうせてこう呟いたという。
「あの笑顔にやられた」
それにしても、人生というのはわけがわからないものだ。
一昨年、C型肝炎の治療のため、1ヵ年位、会社を休まざるを得なくなった。その時は、あぁーもう人生ダメだなと思った。
48歳という会社員としての最後の折り返し点直前でリタイアというのは、本当につらいものだ。
しかし、その時、時間にまかせていろんなことを考えた。
「桔梗紋と将門の話」「桜紋と日本人の死生観の話」「ミスターチルドレンと人生という旅の話」「木更津キャッツアイと地域社会の話」「Rookiesと平成という時代の話」...
そして、この一本気新聞というブログにそのことを書き綴った。
それしかすることがなかったのだ。
そして自分は、今の会社の社長のおかげでどうにか社会復帰が出来て、しかも、このブログがずっーと昔に1回だけ会ったことのあった編集者の目に留まり、今回の出版に至ったのである。
昔の人は「禍福は糾える縄のごとし」と言ったがまったくその通りだ。
そんなことを連鎖的に考えた。いや、考えさせられた。
いい文章は、それが小説であろうが、新聞記事であろうが、評論であろうが、必ず、僕の頭の中をかき乱す。
それは、中学生であろうが、老大家であろうが、人生に成功した人であろうが、失敗した人であろうが関係がない。
家紋中学生のしんゆうさんの「家紋中学生」というブログにはそういった文書の力がある。
みなさん、ぜひ、ご一読ください。
あと、これは宣伝ですが、あの時、家に療養していた時に考えたことは、「家紋主義宣言」にはすべて入っています。
まさむね