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竹熊という姓は、天孫系と土着系とが融合した姓かも

29 8 月 2010 No Comment

昨日、歌舞伎町のロフトプラスワンで行われた「竹の熊さん祭り」に足を運んだ。
第一部は、淡路島の八百屋さん・のすふぇらとぅ氏が一人でこつことと作成したアニメの話、そして第二部は、竹熊さんご自身の話である。アニメの話はそれはそれで興味深いものがあったが、僕の目的はどちらかといえば、第二部にあった。
ちょっと前に、歌枕「武隈の松」と「竹ノ熊さん祭り」、蝦夷と熊襲。というエントリーを書いて、竹熊という姓と宮城県の武隈との関連があるのではないだろうかという指摘をしたが、ここでは、さらに別の角度で竹熊姓の可能性について考えてみたいと思う。
「竹の熊さん祭り」では、竹熊という姓の由来として、景行天皇が熊襲退治で熊本の地に来たおりに、3人の家来を置いてきており、そのなかの一人の「竹野熊」という人物の流れを汲んでいるのではないかという説が披露された。
僕は師匠の長谷川先生に、先祖探しに関して、どんなに客観的な資料があったとしても、一番尊重すべきなのは家伝であり、時として家伝の方が資料よりも真実を伝えていることがある、ということを教えられてきた。それゆえに、この説は、おそらく一番可能性の高い竹熊姓の由来ということにしたい。
しかし、それでも僕は敢えて、別の可能性に関して考えをめぐらしてみたいのだ。それが、妄想を楽しむ家紋主義者としての僕の性(サガ)なのである。

さて、ここで丹羽基ニ氏の「日本人の苗字」を紐解いてみよう。この本の69ページ〜に、歴代の各天皇から分かれた氏(うじ)の一覧が掲載されている。そして、この表の景行天皇の欄を見ると、犬上、池田、阿礼、讃岐と並んで、気になる名前があった。それは建部(たけるべ)である。この建部氏は、景行天皇が不遇の死をとげたヤマトタケルノミコトの魂を永遠に鎮魂することを目的に創氏した氏であるという。そして、滋賀県の大津には、建部大社という近江国一宮があるが、ここは、そのヤマトタケルノミコトを奉っているのである。
昔の権力者は、特に思い入れのある無縁者(子供のいない者)を未来永劫に供養しつづけるために、それを家業とする家を作ったのである。古代の氏(うじ)と現代の姓との連続性は単純ではないが、もしかしたら、元自民党の幹事長の武部勤氏もこの建部氏となんらかの関係があるのかもしれない。

さて、その建部(たけるべ)氏が古代天皇一族肝いりの氏族だとすれば、一方、それに対して、まつろわぬ(朝廷に対して反抗しつづけた)一族の代表が、東の蝦夷と西の熊襲である。そして竹熊一族が熊本に根を張ったということで、容易に想像されるのが、竹熊氏の「熊」は熊襲の「熊」ではないのかということだ。ちなみに、彼のブログ、たけくまメモの表紙にはパンダ=大熊猫が猟師を襲う画像が使われているが、僕は以前からこれは「熊襲」からの類推画だと思っていた。(勝手に拝借、失敬)
建部のタケと、熊襲のクマ。この対極的な二つの種族がいつの時代にか、運命的な婚姻によって出来た姓が竹熊氏ではないのだろうかというのがここでの僕の推理だ。
現代では、姓を作るのは法律的な手続きなど、複雑であるが、中世では、新しい家(名字)を作ることは、比較的容易であった。だから、新しく婚姻で出来た家が両家の出自(出身地)を姓に残すような創姓もたまにはあったようだ。例えば、俳優・尾美としのりの尾美は、尾張と美濃にあった両家の婚姻によって出来た可能性があるし、女優の相武紗季の相武は、相模と武蔵という国名をその起源に持っているかもしれない。(あくまでも可能性の話っす)
それにしても、天皇一族(天孫系)と熊襲(土着系)という二つの対極の流れを内蔵させている苗字というのはなんとも、意味深だ。それは弥生系と縄文系、農業系と狩猟系、A型とB型といった日本という国の底に流れる二つの流れをも象徴している。

僕は、竹熊健太郎さんご自身の、豪放磊落な面と、他面、几帳面な面とを、この竹熊姓に見てしまうのであった。

まさむね

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