ビートルズ »

[12 9 月 2009 | 4 Comments | | ]

Yahoo!のビートルズ特集というページで、ザ・ビートルズ国民投票というのが行われ、9月10日に、その結果が発表された。
1位の「Let It Be」から最下位の「Honey Don’t」まで、全213曲、ざっと見渡してみると、本当にどの曲も名曲だ。しかも、思い出深いのである。
こう並べてみると、ビートルズの偉大さがあらためて理解できるではないか。
おそらく、このような投票がゲームとして成立するのはビートルズだけだと思う。確かに、ローリングストーンズとか、マイケル・ジャクソンでも似たような企画は立てることは出来るだろうが、こんなに各曲、票がバラけることはないのではないか。
例えば、これはあくまでも想像だが、ストーンズの全曲投票をやったら、「Satisfaction」「Jumpin Jack Flash」「悲しみのアンジー」「Miss You」等に票が集中して、「Factory Girl」や「Sister Morphine」等はほとんど票が入らないだろう。マイケルだって似たようなものだ。ヒットした曲は上位に莫大な票を集めるだろうが、発売当時はアルバム曲だったものが意外に上位に食い込むというような現象はあまりないのではないだろうか。これはあくまでも想像だが...
さて、この国民投票はいろいろな感慨を起こさせる。例えば、23位に「I am the Warlus」、そして24位に「Hello GoodBye」がきている。そういえば、この両曲、シングルのA面とB面を争ったのである。当時は、マーケッティング的な判断で、ポールの「Hello GoodBye」がA面になり、ジョンは悔しい思いをしたという。
勿論、結果的にはそれは成功し、「Hello Good Bye」は大ヒットした。しかし、あれから40年経って、両曲の順位は入れ替わった。ある意味、ジョンが40年をかけて雪辱を果たしたといえなくはないのである。
似たような物語は、55位の「Hey Bulldog」と56位の「Lady Madonna」にもある。
ご存知の通り、「Lady Madonna」のPVは、実は「Hey Bulldog」の演奏風景だ。とりあえず、時間があまったということで、この曲は録音されたのである。
いわば、「Hey Bulldog」は「Lady Madonna」の影武者だったのだ。
その証拠に、「Lady Madonna」は当時、シングルカットされて、大ヒット。しかし、「Hey Bulldog」は「Yellow Submarine」行きとなってしまったのである。
しかし、この順位では、「Hey Bulldog」が「Lady Madonna」を追い越しているのだ。
そこにも、物語を読み込むことが可能ではないだろうか。
まぁ、それはともかく、この順位、大筋で順当といえるだろう。やはり、ビートルズマニアだけではなく、一般のいわゆる「ファン」も取り込めば、このような結果になるのは当然だ。
1位の「Let It Be」は2位の「In My Life」に5000票もの差をつけてぶっちぎりなのである。
しかし、ここで敢えて、憎まれ口を叩くとすると、僕はこの「Let It Be」の1位が順当であると思う反面、この曲を1位に押し上げたその尺度(価値観)がビートルズ的ではないような気がするのだ。
上手くいえないのだが、これが例えば、「Strawberry Fields Forever」や「A day in the Life」が1位であれば、僕は枕を高くして眠れるのだが、ここで「Let It Be」を1位に押し上げた”大衆的な”尺度は、もしも、これが全ポピュラーソング投票だとしたら、「Let It Be」が、「明日に駆ける橋」や「Your Song」の後塵を拝してしまうのではないかという懸念を僕に生じさせて、”オチオチ寝ていられない感”じがするのである。
あと、これは、個人的希望だが、この国民投票はあくまでも多くの人々の総意というのは認めるのだが、もしも、この投票を、10代、20代、30代、40代、50代、60代、70代、というような年齢で区切ったら、どのような結果になっていたか?とか、性別やビートルズファン歴といった区切りではどのような結果になったのか?そういう細かいところも知りたかった。
そうすれば、意外な結果が見えてきて、それは同時に、ある意味、日本の音楽嗜好史になったかもしれないからだ。
最後に、この国民投票を一本気新聞に転載させていただいたのは、このYahoo!のページがいつなくなってしまうか不安だったからである。そのための資料として、敢えてここに転載させていただいたのであった。
関係者の方々、ご了解ください。
おそらく、何年か後に、また似たような投票が行われるであろう。
そして、その時の結果がどうなっていて、今回とどのように変化しているのか、楽しみである。
少なくとも、その時までは生きていたいと思う。

順位
曲名
投票数

1位
レット・イット・ビー
11003

2位
イン・マイ・ライフ
6296

3位
ヘイ・ジュード
5120

4位
ヘルプ!
5041

5位
ストロベリー・フィールズ・フォーエバー
5014

6位
ア・デイ・イン・ザ・ライフ
4949

7位
ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード
4935

8位
イエスタデイ
4708

9位
サムシング
4660

10位
ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス
4445

11位
アクロス・ザ・ユニバース
4238

12位
ヒア・カムズ・ザ・サン
3953

13位
オール・マイ・ラヴィング
3683

14位
ゲット・バック
3680

15位
プリーズ・プリーズ・ミー
3305

16位
ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア
3278

17位
ア・ハード・デイズ・ナイト
3025

18位
愛こそはすべて(オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ)
2869

19位
カム・トゥゲザー
2857

20位
アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア
2753

21位
ひとりぼっちのあいつ
2578

22位
ツイスト・アンド・シャウト
2545

23位
アイ・アム・ザ・ウォルラス
2391

24位
ハロー・グッドバイ
2200

25位
ノルウェーの森(ノーウェジアン・ウッド)
2097

26位
ペニー・レイン
2021

27位
ミッシェル
1950

28位
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
1927

29位
シー・ラヴズ・ユー
1843

30位
ブラックバード
1756

31位
ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ
1745

32位
エリナー・リグビー
1742

33位
恋におちたら
1665

34位
抱きしめたい
1605

35位
オー!ダーリン
1576

36位
オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ
1523

37位
トゥモロー・ネバー・ノウズ
1502

38位
ゴールデン・スランバー
1486

39位
涙の乗車券(ティケット・トゥ・ライド)
1441

40位
アンド・アイ・ラヴ・ハー
1430

41位
ラヴ・ミー・ドゥ
1424

42位
ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン
1420

43位
アイ・ウィル
1333

44位
ガール
1331

45位
フール・オン・ザ・ヒル
1305

46位
バック・イン・ザ・U.S.S.R.
1304

47位
ヘルター・スケルター
1297

48位
ノー・リプライ
1287

49位
ドント・レット・ミー・ダウン
1266

50位
アンド・ユア・バード・キャン・シング
1202

51位
ドライヴ・マイ・カー
1096

52位
キャント・バイ・ミー・ラヴ
1072

53位
イエロー・サブマリン
1040

54位
ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー
1024

55位
ヘイ・ブルドッグ
1022

56位
レディ・マドンナ
1009

57位
ミスター・ムーンライト
990

58位
ジ・エンド
981

59位
トゥ・オブ・アス
977

60位
P.S.アイ・ラヴ・ユー
965

61位
マジカル・ミステリー・ツアー
952

62位
アイヴ・ガッタ・フィーリング
948

63位
レイン
932

64位
恋する二人
920

65位
ビコーズ
914

66位
デイ・トリッパー
909

67位
ユア・マザー・シュッド・ノウ
886

68位
プリーズ・ミスター・ポストマン
869

68位
アイ・フィール・ファイン
869

70位
エイト・デイズ・ア・ウィーク
845

71位
フォー・ノー・ワン
787

72位
タックスマン
781

73位
恋を抱きしめよう
767

74位
レボリューション
734

75位
夢の人
727

76位
ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ
716

77位
悲しみはぶっとばせ
710

78位
ペイパーバック・ライター
686

79位
セクシー・セディ
659

80位
アイム・オンリー・スリーピング
646

81位
ディア・プルーデンス
644

82位
オクトパス・ガーデン
641

83位
アスク・ミー・ホワイ
637

84位
ロック・アンド・ロール・ミュージック
622

85位
バースデイ
598

86位
恋のアドバイス
588

87位
ホエン・アイム・シックスティ・フォー
572

88位
マーサ・マイ・ディア
568

89位
ヤー・ブルース
566

90位
シーズ・リーヴィング・ホーム
564

91位
ジス・ボーイ
563

91位
アイル・ビー・バック
563

93位
キャリー・ザット・ウェイト
555

94位
ザ・ナイト・ビフォア
554

95位
イット・ウォント・ビー・ロング
540

96位
ユー・ウォント・シー・ミー
534

97位
アイ・ウォント・ユー
500

98位
アンナ
497

99位
ティル・ゼア・ウォズ・ユー
487

100位
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(リプライズ)
478

101位
すてきなダンス
477

101位
グッド・ナイト
477

103位
ベイビー・イッツ・ユー
476

104位
シー・セッド・シー・セッド
475

105位
ユー・キャント・ドゥ・ザット
474

106位
ワン・アフター・909
471

107位
シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー
468

108位
ミズリー
454

109位
マザー・ネイチャーズ・サン
447

110位
アイル・フォロー・ザ・サン
446

111位
マックスウェルズ・シルヴァー・ハンマー
445

112位
ゼアズ・ア・プレイス
439

112位
ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ
439

114位
フロム・ミー・トゥ・ユー
418

115位
ゲッティング・ベター
417

115位
エヴリボディーズ・ゴット・サムシング・トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー
417

117位
レボリューション1
410

118位
ドゥ・ユー・ウォント・トゥ・ノウ・ア・シークレット
409

119位
イエス・イット・イズ
398

120位
エニイ・タイム・アット・オール
397

121位
ジュリア
393

122位
ロール・オーバー・ベートーヴェン
376

123位
アイ・ミー・マイン
372

124位
アイ・ニード・ユー
353

125位
グラス・オニオン
344

126位
ラヴリー・リタ
342

127位
恋をするなら
340

127位
イッツ・オンリー・ラヴ
340

127位
アイム・ソー・タイアード
340

130位
マネー
336

131位
蜜の味
335

132位
テル・ミー・ホワイ
331

133位
サボイ・トラッフル
319

134位
ディグ・ア・ポニー
308

135位
サン・キング
300

136位
オールド・ブラウン・シュー
295

137位
オール・アイヴ・ゴット・トゥ・ドゥ
294

138位
パーティーはそのままに
288

139位
グッド・デイ・サンシャイン
287

139位
ポリシーン・パン
287

141位
今日の誓い
283

141位
レボリューション9
283

143位
ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト
277

144位
ベイビーズ・イン・ブラック
274

144位
ロッキー・ラックーン
274

146位
ユー・リアリー・ゴッタ・ホールド・オン・ミー
272

147位
アイム・ア・ルーザー
270

148位
ミーン・ミスター・マスタード
265

149位
クライ・ベイビー・クライ
264

150位
フォー・ユー・ブルー
261

151位
ハー・マジェスティ
256

152位
アイム・ダウン
255

153位
ジョンとヨーコのバラード
252

154位
ユー・ノウ・マイ・ネーム
250

154位
アイ・コール・ユア・ネーム
250

156位
ロング・トール・サリー
246

156位
ナット・ア・セカンド・タイム
246

158位
エヴリ・リトル・シング
243

159位
チェインズ
239

160位
アナザー・ガール
238

161位
イッツ・オール・トゥー・マッチ
237

162位
オール・トゥゲザー・ナウ
236

163位
ボーイズ
234

164位
ディジー・ミス・リジー
232

165位
デヴィル・イン・ハー・ハート
229

166位
グッド・モーニング・グッド・モーニング
219

167位
ドント・バザー・ミー
210

168位
ウェイト
208

169位
ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー
203

170位
ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン
199

171位
浮気娘
197

172位
バッド・ボーイ
195

173位
ディグ・イット
190

174位
ホールド・ミー・タイト
185

175位
ハニー・パイ
180

176位
フィクシング・ア・ホール
176

177位
シーズ・ア・ウーマン
174

178位
ドクター・ロバート
173

179位
君はいずこへ
172

180位
マギー・メイ
168

181位
アイル・ゲット・ユー
162

182位
オンリー・ア・ノーザン・ソング
161

183位
アイ・ウォント・トゥ・テル・ユー
160

184位
アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン
155

185位
愛のことば
152

185位
スロウ・ダウン
152

187位
コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロウ・ビル
150

188位
テル・ミー・ホワット・ユー・シー
146

189位
ラヴ・ユー・トゥ
142

189位
嘘つき女
142

191位
ぼくが泣く
139

192位
サンキュー・ガール
136

193位
アクト・ナチュラリー
127

194位
a)カンサス・シティーb)ヘイ・ヘイ・ヘイ・ヘイ
126

195位
ブルー・ジェイ・ウェイ
119

195位
ホワイ・ドント・ウィ・ドゥ・イット・イン・ザ・ロード
119

197位
ロング・ロング・ロング
118

198位
ワーズ・オブ・ラヴ
116

199位
フライング
114

200位
ピッギーズ
112

201位
家に帰れば
111

202位
抱きしめたい(ドイツ語版)
110

203位
ジ・インナー・ライト
106

204位
ユー・ライク・ミー・トゥー・マッチ
104

205位
ワイルド・ハニー・パイ
100

206位
ドント・パス・ミー・バイ
99

207位
ホワット・ユーアー・ドゥーイング
96

208位
リトル・チャイルド
93

209位
消えた恋
90

210位
シー・ラヴズ・ユー(ドイツ語版)
89

211位
みんないい娘
83

212位
マッチボックス
67

213位
ハニー・ドント
48

まさむね

日常雑事 雑感 »

[11 9 月 2009 | No Comment | | ]

時代というのはいつの間にか変わっているものである。
後世の人からみると、それはわかるが、コンテンポラリに生きている人々にはなかなかそれはわからない。
例えば、明治維新後の旧士族の意識を今から覗いてみる。おそらく、あの時代、幕府がなくなったということはわかっていても、自分達の価値観が既に古くなってしまっているという意識を持てなかった者が多くいたに違いない。
だから、西南戦争をはじめ、いくつかの士族の反乱があったし、多くの元サムライが商売に失敗したのである。
今から見れば、それはある意味、滑稽だが、彼らにしてみれば、それは必死の戦いだったのであろう。
しかし、今の時代を生きている僕らは、そんな価値観の変化に翻弄された人々を笑うことは出来ないと思う。
実は、まさに僕らはその地殻変動の真っ只中にいるかもしれないからだ。
僕は来月で50歳になる、中年だ。
僕らが20歳代の頃、時代はバブルだった。「24時間働けますか♪」というリゲインのCMが象徴的だが、あの頃、僕らはよく働いた。
公私の区別なんてなかった。あの時期、僕にとっては、ほとんど全てが仕事だった。
一ヶ月の残業時間が100時間なんていうのは普通。僕の残業時間の最高は196時間だった。
でも、周りの同僚もみんなそうだった。あの時代、ソフトハウス、システムハウスに勤めている技術者の生き方はそんな感じだった。
仕事の合間には、よく上司に、接待のお供として歌舞伎町の韓国パブに連れて行かれた。
風林会館のあたりだ。
当時は、夜遅くなるとタクシーが捕まりにくいので、お客さんの帰りそうな時刻の30分位前に、店をこっそりと抜け出して、空きタクシーを捜して靖国通りにへばりつくのだ。
それにしても、今、考えると何をやっていたのだろう。
30歳になって、海外に行ったが、バブルが崩壊し、僕は海外から帰ってきた。
僕は、その後、映画配給会社の海外ゲームローカライズの部署に課長として転職した。
そして、そこでも働いた。ちょうどオウム事件が起きた頃だ。
僕は毎日のように、夜遅く、六本木のオフィスから、オウムの青山総本部道場の脇をタクシーで恵比寿まで帰社したのを覚えている。
事件真っ只中の日々、そのあたりはマスコミがたむろしていた。タクシーの運転手は言った。
「最近、『オウム渋滞』って言って、あの青山道場の脇は混んでて通れないんですよ。」
その頃、僕は、年に休みを、5日位しかとっていなかったと思う。
そんな日々が続いたが、その後、僕はその会社を退職した。
退職しても仕事が残っていて、会社に通い続けるという間抜けな状態だった。
「あれ、○○さんは昨日退職したんじゃなかったっけ?」
そういわれながら、会社で残業(?)していた。有給消化などという文化はその会社にはなかったのである。
とにかく”面かぶりクロール”状態で、僕はその会社時代を過ぎ去った。
しかし、今考えると、バカな話だ。そんなに働いても、決して事業は上手くいっていたわけではなかったからだ。
それはただの自己満足だったのかもしれない。
しかし、あの時代、日本は、そうやって無理をすることによってようやく欧米に追いついていたのかもしれない。
みんながみんなそうだから、そういった無理なビジネススキームの矛盾というものに気づかなかったのだ。
特にソフトハウスの上司の方々は、よく働く人が多かった。
そういう人たちの背中を見て育ったから、僕たちも働かざるを得なかったのだ。
そして、僕に続く部下もそれを見て、とにかく働いていたのだ。
そんな時期、確かに部下の管理は、今より楽だったのではないだろうか。今考えると、上司の方々には特に管理のノウハウなどなかったのかにしれない。ただ、自分の背中を見せるだけでよかったのだから。さらに言えば、かつては、一応、終身雇用、年功序列というシステムがあった。だから、上司は、そういった慣習を背負った形でものを言うことが出来た。上司に逆らうということはそういった文化に逆らうことになる。多くの新人にとっては、それは自分の将来に唾するようなところがあったのだ。
しかし、今は時代が変わった。会社に自分を賭けるような生き方はもはや、役所や一部の大企業にしか存在しない。
自分の事を言うならば、自分の体力も劣化してきた。僕は肝炎になったということもあったが、もう、残業をしまくるようなスタイルが維持出来なくなってしまったのである。
そうなると、自分は仕事をそれほどしないで部下に指示するようなスタイルに頭を切り替えなければならない。
しかし、それが出来ないのだ。理論的にはわかっているのだが、そうやって時代の価値観に合わせて部下を管理するということが、なかなか難しいのである。
業務時間は働くが休日はゆっくりやすむ、残業はなるべくしない、それで出来る範囲が仕事というものである。
それは考えるまでもなく、当たり前の話だ。
しかし、僕の頭の中のどこかに仕事というものは、公私関係なく、頭と体の全てを捧げるものだという古臭い価値観が死ねないでいる。だから、言うことが、どうしても口先だけの話になり、チグハグになってしまうのだ。
僕はまだ、この新しい時代に、上司として、使うべき的確な思想と言葉と態度を持っていないといつも感じている。
おそらく、僕と同じ中年の管理職の方々は同じような悩みを持っているに違いないと思うのだがいかがだろうか。
まさむね

グルメ, テクノロジー・ビジネス »

[10 9 月 2009 | 2 Comments | | ]

いつの間にか、地元の駅前商店街に日高屋が出来ていた。
ご存知の方も多いとは思うが日高屋とは、ハイデイ日高が経営する、低価格を売りにしたラーメンチェーン店である。
現在、埼玉、東京を中心に200店舗以上が存在し、ハイデイ日高は東証一部上場の優良企業となっている。
先日、入ってみた。
店内がとても綺麗で広い。出来たばかりだからかもしれないが、普通のラーメン屋に染み付いているあの「独特の汚れ」が無いのである。勿論、僕は各ラーメン屋が持つ「独特の汚れ」を否定する気は無い。それがあるがゆえに、いい雰囲気を醸し出している店は多いからだ。
しかし、この日高屋には場合によっては嫌悪されかねない汚れを排除しようとする店の姿勢が感じられる。
これも偶然なのかもしれないが、店員がイケメンである。しかも、メニュー構成がわかりやすいし、店員を呼ぶための呼び鈴も用意されている。あの、「すみませ~ん」という声をかける必要が無いのだ。
さらに、メニューを注文すると出てくる間の時間が短い。さらに嬉しいのが、妻と二人で行ったのだが、両方が注文した品が同じタイミングで運ばれてきたのである。
そして、味。特にメチャクチャ美味いというわけではないのだが、無難なおいしさがある。
おそらく、最大公約数の味なのだと思う。オリジナリティがあるわけではないのだが、「嫌な味、匂い、温度」といったお客が困ってしまうような要素が入っていないのだ。
個人のラーメン屋では、メチャクチャ辛かったり、脂っこかったり、ネギが多かったりとその特徴でお客を呼ぶ店が多いが、この日高屋に関しては、そういった個性を一切排除しているような印象すら受ける。
しかも、ラーメンに半チャーハンと餃子のセットで800円、さすが低価格を「売り」にしているだけあって、安い。
既に200店舗のチェーン展開している店に関して今更、あれこれと評論するというもなんだが、この日高屋、僕なりに見抜いた営業コンセプトは、「お客さんにとって嫌なものは全て排除しよう」だと思った。
これはあくまでも僕の印象だが、フッと入る街のラーメン屋で嫌だと思うことを列挙するとこうなる。
1)店がなんとなく汚れている。
2)大声で呼ばないと店員が来ない。
3)狭くて、他のお客さんとの距離が近すぎる。
4)ラーメンに餃子とか半ライスとか頼んでいくといつのまにか高額。
5)なにげに暑い。
6)注文したモノがなかなか来ない。
7)同伴者の注文品と来るタイミングがずれる。
ところが、日高屋ではそういった「嫌なこと」が全て、周到に排除されているのだ。特に特徴があったり、美味いわけでもないが、こういう配慮は嬉しい。おそらく女性一人でも気楽に入れるのだろう。綺麗好き、親切、でも親切過ぎないといった日本的作法が最大限に生かされているからだ。
現在、日本経済は内需拡大が一つの大きなテーマになっている。そして、そのためには、製造業に比べた時のサービス業の生産性の低さをどうすれば改善できるのかという点が話題になることが多い。日高屋の店作り、接客を見ているとそのあたりに気を配るセンスが見られる。おそらく、効率性も高いのだろうと想像させる。もしかしたら、これはディズニーランドやイケアといった大手海外サービス業のノウハウが日本的に消化され、昇華されたいい例なのかもしれない。
たかが、ラーメン屋などと言ってはいけない。どんなビジネスでもそうだが、当たり前のことを当たり前にやる、顧客の身になって考える、常に改善の意識を持つという基本を改めて考えさせられた。
まさむね

ビートルズ »

[9 9 月 2009 | 2 Comments | | ]

編集後記を読むと、その雑誌のクォリティがわかる。
ここでいうクォリティというのは、編集長の雑誌に対する思い入れの深さがあるかどうか、いかに(いい意味で)独裁的であるかどうか、そしてその雑誌が時代に上手く乗れているのかどうか、読者と一緒に「優越感という名の孤立感」を共有出来ているかどうか、そんないい加減な物差しでしか計りようのない、かなり手前味噌の価値=狂気度ではある。
今更ながらで恐縮ですが「世界のフラワーロード」は凄いというエントリーでも書いたが、田中宗一郎氏が編集長をしている「SNOOZER」はそういう意味で、僕が久々に出会ったクォリティの高い雑誌である。
その編集後記で田中氏はこう語る。

そうトム・ヨークが言うように、ポップ・ミュージックを聴くという行為は、そこに新たな自分を発見するという行為であり、自分自身が根底からすっかり変わってしまうという体験なのだ。
(中略)
教科書の中のビートルズとしてではなく、ギャラリーの白い壁に飾られたビートルズとしてではなく、今のものとして届けてみたい。きっと、そこにも「新しいアナタ」がいるはずだからだ。次世代の価値観を築きあげていくのは、アナタだ。そして、過去の遺産は、常にその時々の時代において再評価され、現在を通して、未来を作る。だからこそ、偉大なるビートルズが残した遺産を通して、そこに何かしらの揺さぶりをかけたかった。
確かに、流行歌を聴くという体験は、自分が変わる体験であるというのはわかる。
そして、その中でもその視聴者を変える”強制力”という意味でビートルズは突出していると思う。
Yahooのビートルズ特集でも、そんなビートルズに変えさせられた人たち(布袋寅泰、矢沢永吉、リリー・フランキー、坂崎幸之助、仲井戸“CHABO”麗市、浦沢直樹、TAKURO、小山薫堂、奥田民生、由美&亜美、吉井和哉、高橋幸宏、LOVE PSYCHEDELICO、坂本龍一、斉藤和義、内田恭子、財津和夫、北川悠仁、BONNIE PINK、宮本亜門、岩沢厚治、絢香)のコメントが出ている。
さらにここには出ていないが、つんく♂、桑田佳祐、小林武史、井上陽水、中村一義、山崎まさよし、緒方龍一、野口五郎、浜田省吾、沢田研二、横尾忠則、北野武、糸井重里、村上龍、高橋源一郎、村上春樹、椎名林檎、忌野清志郎、北山修、吉田拓郎、ブリグリ...などビートルズによって、自分の中の何かを衝動的に発動させられ、芸術活動を花開かせた面々は数知れない。
やはり、ビートルズは桁違いに「心騒がせ」なバンドなのである。
そしてついに、2009年9月9日が来た。おそらく、今日は何度目かのビートルズ記念日になるであろう。
以前より何度も書いているが、僕は、この機会により多くのビートルズバージンの方々がCDを手に取ってくれることを祈願する。
ビートルズという名前と引っ掛けて、日本橋の兜神社に、オフィスから念を送りたいと思う。

それにしても、僕は何故、こんなにビートルズに入れあげているのだろうか。もしかしたら、僕は潜在的に、田中宗一郎が言うように、あたらな自分を発見したい、ようするに変わりたいと思っているのかもしれない。ビートルズに出会って、変わった少年時代の記憶がそれを促しているのかもしれない。
勿論、それは僕だけの話ではないだろう。今回の衆議院選挙で、日本人は「変わる」ことを期待して民主党を選んだ。おそらく、みんな変わりたいのだ。だからこそ、ここでまた繰り返したい。
誤解を恐れずに言うならば、僕はより多くの人々にビートルズという名の狂気に触れてほしいのである。
まさむね
関連エントリー
朝の通勤時間に聴く「ホワイトアルバム」の意味とは何?
まさむねが勝手に再編成した「Let It Be」とは?
若い世代がビートルズをどう感じているのかを知りたい
リマスターCD発売時に再確認させられる自分のオタク性
ビートルズは常に我々に謎を投げかけてくる存在である
ジョンのビートルズ時代の歌詞に見る女性観の変遷
『A Day In The Life』~現代社会にぽっかり開いた穴~
ジョージの未発表歌詞は1967年物だからこそ興味津々
村上春樹とビートルズの「ノルウェイの森」における共通点
w-inds.の龍一とジョンレノンが似ている件
「Dizzy Mizz Lizzy」 ジョン=レノンの孤独の叫びを聴け
「REVOLUTION9」をどう聴くか?それが問題だ!
「REVOLVER」は今でも可能性の中心である
ビートルズの本質を表す「ラバーソウル」というタイトル
兄貴分・ポールに対する弟・ジョージの複雑な反抗心
ビートルズにおける猥歌合戦 ~ポールVSジョン~
ジョンレノンは労働者階級の歌が作れなかった
暴力的なジョンだからこそ、愛と平和を語ったのだ
愛こそはすべての 2面性
20世紀の奇跡、ビートルズ!

書評, 社会問題 »

[8 9 月 2009 | No Comment | | ]

民主党が政権を取った。
政策の目玉の一つが高速道路の原則無料化である。
これが実現すると、大喜びする個人(田舎のコロガシ系のヤンキー)、流通業者は多いだろうが、逆に地方都市の中小商店主は今以上のダメージを受ける可能性がある。今でさえ、旧市街地のシャッター街化が進んでいるというのに、それはさらに加速化する。自動車交通の便のいい大手ショッピングセンターだけが繁盛し、中途半端に自動車が乗り入れできる地方都市はさらに寂れることは目に見えているではないか。6日の毎日jpでも、そのあたりの悲喜こもごもが記事になっていた。
左上の写真は、高速道路無料化によって、寂れることが予想され、不安な心持ちの国道沿いにある食堂を経営する夫婦である。
これが、今回の選挙で、地方の人々の選択の結果なのだから仕方が無いといえば、仕方が無いが、今後、この政策によって不利益をこうむる人々の生活は、一体どうなってしまうのであろうか。
       ★
「道路整備事業の大罪」(服部圭郎著)は、道路が整備されることによって、逆に地方が寂れてゆくことに警鐘を鳴らす。
行政は道路が人々を豊かにすると考え、高額の予算を執行して道路を整備する。しかし、道路を整備された地区の住民は、どんどん家や集落を捨ててそこから出て行く。これは不思議な現象だが、不思議と思ってしまっているわれわれが何か重要なことを見落としているのではないか。
それは、人々は道路を、そこでの生活の利便性をもたらすものとして捉えるのではなく、そこでの生活から脱却させてくれる出口として捉えるのではないか、ということだ。
おそらく誰が悪いという話ではないのだろう。人々には生活がある、そのためには仕事が必要だ。そして道路建設という、ある意味、安易な公共事業が日本全国にばら撒かれてきた。勿論、それによって、一部の地主は何もしないで潤っただろうし、多くの地方在住者は職を得てきただろう。それのどこが悪いという話ではない。
しかし、90年代に国や地方自治体の財政が悪化し、そういった公共事業が思うように発注できなくなってきた今日、結果として残ったのは、そういった公共事業に頼り切って生きてきた地方の疲弊と高齢化という残酷な風景である。
服部圭郎氏の話の延長で考えるのならば、民主党の高速道路の無料化政策は、そんな悲惨な状況をさらに加速させてしまうかもしれない。
       ★
一方で、山崎養世氏のいうように、高速道路の無料化が、外需中心の工業化社会から、地域振興、農林水産業の発展、観光、教育の充実につながるという意見もあるにはある。しかし、この人は話し方もそうだが、根っからポジティブなキャラクタなのだろう。
夢のような話に聞こえてしまうのは、山崎氏が言うように、「そんなことできるはずがない」とか「そんなうまい話があるはずがない」といった「常識の壁」に阻まれて、僕が、いつの間にかネガティブになっているだけなのであろうか。
とりあえず、これからは、田舎の土建屋のためだけの道路拡張には反対する御両人だが、高速道路無料化によって服部圭郎氏が懸念するような明日になってしまうのか、山崎養世氏が期待するような明日が来るのか、僕にはわからない。
じっくりと見守っていきたい。
まさむね

政治, 相撲/プロレス/格闘技 »

[7 9 月 2009 | No Comment | | ]

鳩山政権誕生を目前にして、閣僚人事、党人事が徐々に決まって来ているようだ。
国家戦略局の担当相に菅直人、外相に岡田克也、年金担当相に長妻昭、財務相に藤井裕久というような人選らしい。
それらの顔ぶれをみると、やはり今までの実績を重視した民主党のオールスター、実力派を揃えた本格的な内閣との印象を受ける。特に左図の藤井裕久は、財務省のOB、現役の職員達の大先輩にあたる人物だ。年功序列を絶対とする官僚への重しとしてはこれ以上ない人選のようにも思える。
勿論、僕は上記の人のどなたともお会いしたことがないので、過去の新聞、テレビやネットニュースでの印象を話ているだけだ。だから、実はとんでもない話なのかもしれないが、そのあたりは、まだよくわからない。
さて、今回の人事における最大の話題はなんと言っても、小沢一郎の幹事長起用である。小沢氏が幹事長に就任したということは、彼が民主党内の実権を握るということを内外に公然と示したということらしいのである。
それは自民党の幹事長に、柳の下の幽霊のような風貌の細田氏が就任しているのとは全く違う意味合いがあるということだ。
テレビ(土曜日のテレ東の「週刊ニュース新書」やTBSの「報道特集」など)によると小沢氏が幹事長に就任したことによって、権力の二重構造が生まれるのではないかという懸念があるらしいが、それは確かに物語としてはわかりやすい。
どちらかといえば、インテリなお坊ちゃんの鳩山由紀夫氏が首相で、強面の実力者小沢氏が陰でその鳩山氏をあやつるという図は、どこか、既視感があるのだ。
古くは90年代、新進党結党会見で臨席した初代幹事長の小沢一郎に核心の質問が集中し思わず「党首は私なんですから質問の順序が逆じゃないんですか。」と海部俊樹が切れた、あの場面を思いおこさせるのである。
そういう意味で言えば、日本の政治システムは変わっていないのか、小沢一郎が変わっていないのか、あるいは政治記者のセンスが変わっていないのか、さらに言えば、それを楽しむ一般市民の楽しみのツボが変わっていないのか、おそらく、それら全部なのだろうが、とにかく進歩がないように感じる。
個人的には、かつてのプロレス界を思い出させる。鶴田と天龍が素晴らしい死闘を繰り広げていた90年代前半、しかし、試合後には、その二人ではなく、記者が囲むのは決まって馬場さんであった。
おそらく、記者も本能的に、その場の空気を支配している本当の実力者が誰なのかというのがわかっていたのであろう。
まさしく、日本的な話なのであるが、これが「現実」なのである。
藤原不比等、後白河法皇、徳川家康、そして田中角栄、一線を退いたと見せかけながらしかし、強大な権力を持ついわゆる「院政」の歴史が日本には脈々とある。それが、ある時は日本人のリスクヘッジであり、外部から見たら攻め難さでもあった。
好き嫌いで言えば、僕はこういった老獪な制度は嫌いではない。
おそらく、顔の無い権力システム・霞ヶ関と院政・民主党政権との権力闘争が始まるのであろう。
そういえば、民主党の目玉政策の一つに今までの記者クラブとの馴れ合いの排除というのがあった。
そうなるとマスコミは潜在的に民主党の敵にならざるを得ない。となると当然、マスコミが、官僚のリーク情報をもとに発信するニュースも、そのうち反民主のバイアスがかかってくる可能性があるということだ。
といういことは、一つ一つの記事の裏を読むセンスが僕たちにも求められてくるということか。
そして、そのセンスとは、かつて、東スポの記事を読みながら、その裏を読んでいたプロレス者の感性に近いのではないだろうか。
もし、そうだとすれば、それはそれで、面白くなってきた。ここは一つ、朝日新聞でも取ろうかな。
まさむね

時事ネタ »

[6 9 月 2009 | 4 Comments | | ]

先週の水曜日、9月2日にお台場に行く用事があったのでついでに等身大のガンダム立像を観てきた。
8月31日までのイベントの目玉企画だったこのガンダム像が、まさに解体されるということで、それを惜しむファンも沢山集まって、思い思いにカメラを向けていた。
中には、解体の過程をビデオにおさめようと、長回しでその全過程を撮ろうとするコアファンまでもいた。
左図のガンダム像の右手に写っているのは解体用のクレーンである。
いろんな事情があるのだろうが、彼らの無垢な横顔を見ていると、観光資源として残しておいてもよかったのではないかと思わずにはいられなかった。
視点は変わるが、僕は以前より、東京の東南部には、築地本願寺の墓地が和田堀に移転してしまった後に、霊的なエアポケットが出来てしまい、それをなんとかすべきだと、半分、本気で、半分、SFチックに語ってきたのだが、その霊的エアポケットを塞ぐ意味でもこのガンダム像は解体しないでもらいたかったとも思うのである。
関連エントリー
東京は死者に守られている霊的要塞都市である
靖国問題は将門の桔梗への怨念が起しているの(かも)
東京・闇の戦いの図式 ~『東京魔界案内』を読んで~
平将門と桔梗との因縁都市・東京の歴史
さて、久しぶりにお台場の地に足を運んだのであるが、どう見てもこのお台場という土地は、人が生きて、根を張るような街には思えなかった。勿論、もともと埋立地なのでそれは当然なのであるが、この土地は、どこか、人間に優しくないのである。
観光客が、自動車やモノレールでやってきて、テレビで観た光景を確認するだけで、そのまま帰っていく、そんな土地にしか思えないのだ。
今は、テレビ局の力と巨大資本の後ろ支えがあって、なんとか人を集める観光スポットとなっているが、それらがあるタイミングで退けば一気に寂れてしまうだろう。
おそらくここは巨大な廃墟になってしまうだろう。そんな近未来図を想像させるような、根無し草的な寒い空気がこの街には流れているような気がした。
自分としては神社=土地の霊が不在の街は、どこか心が落ち着かないが、逆に言えば、そんな殺伐とした運命を予感させる空気が、等身大ガンダム立像と見事にマッチしていたともいえるのである。
しかし、今回のこのガンダム像は、「GREEN TOKYOガンダムプロジェクト実行委員会」という緑溢れる都市再生と魅力ある街づくりを目指す団体の主催らしいが、そういった団体なら、彼らが本気ですべきなのは、ほんの一時期、ここにガンダムを建てて人を集めることではなく、300年単位の未来を考えて、ここに鬱蒼とした神社を建立し、そこの新しい守り神としてガンダムを勧進することだったのかもしれない。
まさむね

J-POP »

[3 9 月 2009 | 4 Comments | | ]

ライブ会場に足を運ぶ楽しさは、アーティストのパフォーマンスを楽しむというは勿論だが、同時に、自分と同じ価値観を共有した人々に囲まれる楽しさでもある。
具体的に言えば、例えば、w-inds.ファンは、周りが全部、w-inds.ファンという空間にいること自体が幸せなのである。
だから、現在、VISION CAST(携帯のみ)で無料で見られる各会場でのコンサート終了直後のファン達の喜びの表情がなんとも嬉しい。
その画面には当然、w-inds.の面々は映っていないのだが、彼女ら(とほんの少しの彼ら)のはちきれんばかりのw-inds.に対する感謝の叫びを聞いているだけでこちらまで幸せになってくるのである。
さらに細かく言えば、これらの叫びは各会場でも個性があることに気づく。
例えば、東京の国際フォーラムでの収録では、アジア圏からの人々もこれに参加していて、さすが「国際的」だと感心させるし、新潟県民会館では何人かの娘が「コシヒカリ」を、仙台サンプラザホールでは「牛タン」をアピールしていた。それがまたほほえましいのだ。
さらに、各会場でのw-inds.のメンバーたちが披露したパフォーマンスやMCの内容も垣間見られて、さらに僕らの想像をかき立てる。それはそれで楽しい。
おそらく、彼女達のボルテージの高さは、w-inds.というグループが、地上波各局の自主規制という名の締め出しによってゴールデンタイムの音楽番組に出演できないことから来る、ある種の抑圧が逆にいい意味で結束感を生んだ結果かもしれないと思う。
いわゆる「秘められた楽しみ」を、よく言えば、特権的に、悪く言えば、孤立的に味わうことの出来る恍惚感とでも言おうか、そんな感じすら受けるのである。さらに、ツアーの中盤にボーカルの慶太が気管支炎で舞台を降りるというアクシデントもあり、そういった彼女達の結束力をさらに強めたということすら言えるのではないだろうか。
この僕でさえ、その事件があった次の日、思わず四谷のたんきり地蔵に走った。さらに、熱狂的な彼女達がどんだけ心配したか。想像を絶する。
昨年の龍一の怪我といい、まさに「受苦的」存在としてのw-inds.、そしてそれを応援する「隠れキリシタン的」ファン、その結束は固い、そう信じさせるライブの一体感は、今年も健在といったところか。
勿論、今年のツアーでは、女性ダンサー問題が物議を醸したという一面もあったが、それはそれで、w-inds.ならではのピュアさが生み出した一つの事件だ。誰が悪いわけでもない。
僕は今回のツアーの国際フォーラムに参戦し、観客が全員居なくなるくらいまで会場内でボーッとしていた。
そしてファンが一人一人会場をあとにするのを横目で見ながら、ライブというものの熱狂と儚さを体で感じた。
一人一人が満足して帰路につく。心の中にそれぞれのw-inds.像を秘めながら。そして残された静かな会場は、まさに「夢の痕」状態...
来年また、天使達はここに降りてくるのだろうか。なんて少しロマンチックすぎるか50歳になろうとしているのに。
まさむね
2009.12.06 日常生活の中で思わずつぶやくw-inds.のあのフレーズ
2009.10.29 本当の「歌の力」は、w-inds.の新曲「New World」にある
2009.11.26 w-inds.、最後に残るのは慶太、龍一、涼平、3人の声だ
2009.09.03 w-inds.ライブ、その隠れキリシタン的恍惚は特権的だ
2009.07.27 w-inds.のステージはマイケルが乗り移った甘美な夢だ
2009.07.12 名字と出身地から家紋がわかるか ~w-inds.の家紋~
2009.07.04 w-inds.のライブツアー特別待受けに見える龍一の想い
2009.05.25 w-inds.の龍一とジョンレノンが似ている件
2009.05.18 w-inds.とモーニング娘。どちらが勝っても嬉しいし悔しい僕
2009.05.08 w-inds.のストイックさに明日の可能性がある